ウォータージェットのしくみ
ウォータージェットは、音速を超える超高圧水を生成・噴射し、材料を切削する加工方法です。硬質材料の場合は、そのジェット水流に研磨材を混入させ、研磨材の粒子で材料を切削をするため、あらゆる材質のものを切断加工することができます。ウォータージェットの特徴として、「一度の工程で切断できるため短期間で切断できる」「厚物が加工できる」「切断面をきれいなまま切断できる」「不溶性であれば、複合材などの複雑な素材の切断もできるといった」などが挙げられます。
ウォータージェットの基本技術
ウォータージェットの構造は非常にシンプルです:1
高圧水の生成
超高圧ポンプが、最大648Mpa (94,000 psi)の高圧水を生成します。日常的に見られる物と比較しますと、消防用のホースの水圧が2~8.4Mpa (390~1,200 psi) 程となります。
2
圧力を速さに
ポンプで生成された高圧水は、微細なオリフィスを通って人の髪の毛程の細さの高速ジェット水流となります。
3
研磨材の混入
より高度な加工を実現するために、超高圧なジェット水流に研磨材を混入させます。
混ざり合った水と研磨材は音速の4倍程の速さでカッティングヘッドから噴出され、300mm厚以上のスチール材を切断することも可能です。
ピュアウォータージェットとアブレイシブウォータージェット
ウォータージェット工法には、ピュアウォータージェットとアブレイシブウォータージェットの2種類があります。加工対象に応じてこの2つの技術を使い分けることにより、幅広い材質、形状、板厚でも切断加工をすることが可能です。ウォータージェットの構成製品
ウォータージェットは高圧水と研磨材の他にも、システムを正常運転させるために下記の基本構成製品で成り立っております:
1 |
超高圧システム ポンプ、カッティングヘッド、配管など |
2 |
本体 X, Y, Z軸テーブル、多軸カッティングヘッドリスト、キャッチャータンクなど |
3 |
制御システム プログラミングソフトウェア、オペレータインターフェイス、ドライブモーター、位置&速度に関するフィードバックシステム |